賀春

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  松と竹は寒中にも色褪せず、また梅は寒中に花開く。

 

  文人の理想である「清廉潔白・節操」を顕れは、転じて、慶事・吉祥の表徴である「松竹梅」として定着しました。

  なかでも「松」は「祀る」に掛けて、年神をお迎えする依代として、門松や松飾りとして、正月を彩ります。

  また、平安時代の「小松引き」に端を発し今に至る、年始めの長命の寿きは、習わしとなっています。「鶴亀」は、千年の常磐木の「松」と共に、泰平長久の象徴としてお正月に華やぎを与えます。

 

 

   亀は万年の齢を経て 鶴も千代をや重ぬらん

   千代のためしの数々に 何をひかまし姫小松

   緑の亀も舞ひ遊べば 丹頂の鶴も一千年の 齢を君に授け奉り 

     

                ―宝生流「鶴亀」より抜粋ー